はみだしもの雑記〈やわらぎ 〉

迷惑かけたらごめんなさい。

生命を科学する絶望

ジャーナリスト須田桃子の「合成生物学の衝撃」の単行本が書店に並んだのは六月の事。

本棚を整理していたら、突っ込んであったのが見つかった。内容は2年以上が既に経っている情報で、この分野は進展が早いから少し古いと思われる。。

合成生物学と言うと、イメージ的には神話の中のキメラ、最近じゃジュラシックパーク

でも実際は食品から燃料、薬品から軍事利用、蚊の遺伝子を改変すると言うニュースを目にした方も多いだろう。

僕が一番気になっていたのは、クリスパーキャスナインを遺伝子ドライブに組み込んだ時の生態系へのダメージ。自然界、微生物界を含めて実際の予測は不可能。これは長い年月を掛けて品種改良する樹木や家畜とは全く違う事が起きると予想が付く。

それから以前、太極拳教室に来ていた京大の生物学で遺伝子研究をしていたと言う女の子が、ネズミと蛍を掛け合わせてピカチュウを作る話を、笑い話のようにしていたのを覚えている。

その10年後にカズオイシグロの「私を離さないで」が話題になった。

生物を人工的に作ると言うSF的発想は僕が子供の頃から既にあって、それが生物科学の遺伝子研究によって現実味を帯びてきたなと思う頃には、この本の冒頭にあるような巨大産業や軍部からの巨額資本が研究に流れ込んでいた。

中国でゲノム編集ベビーが生まれたと言うニュースは記憶に新しいけど、今年の初めに米中合同研究チームが人間と猿の受胎に成功したと言うニュースが流れた。実際に作ってしまったのは、またもや中国だけど・・・

この実験は日本でも行われていて、一度ポシャったのだけど、一昨年法改正され人のIPS細胞を動物の受精卵に入れて子宮移植出来る様にしている。人間の移植用臓器を動物の体内で育てるプロジェクトがおもての顔になっている。

世論の倫理感情からは複雑なものがあるだろう。しかし無宗教倫理の中国、次いで日本の科学者にはこの生命倫理への抵抗は少ない。

何しろ毎日何千何万のモルモットを殺せるのだし、どこかの政治家じゃないけど、細胞をマシンと呼ぶ科学者が女性を産む機械と見做している世界。その観念からワクチンに合わせて生殖医療の法改正になったのが今年のはじめ。生殖能力の弱体化を保証する意味も含んでいるだろうし、実際産科医の多くは出産を機械的に扱い、医者は身体の化学反応だけを見る。それが少子化の一因となっていることに彼らは無自覚だから困る。

で、実際の話し、合成生物学が我々に脅威なのは、未だ論じ方を知らない、生命が持つ共存現象、それに対する個々の身体現象に顕れる変化にあると考えられる。

整体の観察で得られる人間の身が対人関係から、コミュニティ、時間的な多様性に生きている現実。そこにあるセオリーに合成生物が何らかの関わりを持った時の変化は、我々に耐えられるものなのか?我々がどう変化してしまうのか?或いは、人類は種として消えざるを得なくなるのか?と、いろいろ考えてしまう。

僕は今でこそリアルな体験の中からしか推測出来ないようにと努力している。子供の頃は合成生物、クローンなどが生まれた場合、どのような自我なのか?意識は肉体に宿るのか?と考えたし、星新一竹宮惠子を読みながらうーむと思っていたけど、自我の設定自体がまだ分かっていなかった。

科学者は「生命を作り出す事が、生命を理解する事だ」と考えている。

たぶん彼らの身の周りには工業製品しかないのだろう。

原子を理解する事は原子爆弾を落とす事だと信じているようなもので、だから科学者にとって広島長崎は単なるモルモットの実験場で重要なのは、その後のデータだった。

人間の想像力がいかに貧しいものか、とも言える象徴的な出来事と言える。

大学の分子生物学は工学的コンテストになっているし、生命は今やLEGOブロックの扱いでゲノムはデジタル化された。

もし人工細胞による完全な人工生命が誕生したら、(シリコンバレーのバイオ分野では数年で実用化すると言う話しもあるけど)意識は純粋にその身体によって作られる。つまり、微生物だろうと、植物だろうと先祖の記憶を持たない歴史上完全な新種生命体の誕生になる。

その時、生態系がどうなるかは、今の科学者が信用出来ないから最悪を想定すると・・・

新種の生命体までいかなくとも、多生物の生態系が大きく変わっていく使い方をされる事は確実で、それが気候や地質的な呼応性を持つかどうかまでは科学では分からない。

直接的には人体で最も関連があり、影響を既に受けているのが生殖器である事は重要視されていない。育児責任とか社会的保証の方に論点がズラされているのが現状だ。

と、ここまで一応書いておいて、本文を読み始めてみる。

先ず後書きに気になるところがあったので、触れておきたいのだけど、メディアを使ってコロナを煽っている電通が、2017年にゲノム編集や合成生物学のネットワーク、社会基盤の構築を進める組織を発足させていると言う事があって、これは米国に歩調を合わせた日本の醸造、発酵産業技術を献上する事も視野に入れたプロジェクトになる。m-RNA技術はその基盤構築の計画内にあると見るのは当然だろう。

 

現代はあらゆる分野で、他者を操作したいと言う願望が認められ、称賛さえされてきた。他人が操作出来れば自分の欲望は都合良く叶う。会社は儲かる。マウントとれる。と。

他者を操作したいと言う理性の働きの、本来自己抑制に働くものの表裏にあったもの、それが派手に操作願望として肥大化したのが近代で、その最先端がこの工学生物分野と言える。

派手に肥大化した原因は当然、労働量の減少に伴う脳活動へのエネルギー増大にある。それに伴う人類の脳の欠陥もまた吹き出してきた。その最先端がこの合成生物学を後押しするものの正体だ。

当然凡ゆる利益に結びついている為にモラルは無いも同じと言う怖さがある。

研究者一人一人は良心や善意を持って開発研究に取り組んでいるかもしれないが、それは結局安全保障と言う軍事上の掌に転がされる。

我々が生きているこの時代がどんな時代なのか?自分達が当たり前と受け入れているものは無自覚の領域にあるから分からないけれど、それを操作している人間は大なり小なりいる。軍事研究の中にも当然存在する。

それを止めるには隠れた部分を炙り出して初めてフェアに検討できる、

 

工学的な遺伝子研究は90年代にはビジネス化され、ヘモフィルスインフルエンザの57%とマイコプラズマジェニタリウム68%の遺伝子解読に成功してから世界中に解読ブームが起きた。

これをリードしてきたベンターは細菌のゲノムを一から作り上げる事でしか、最小ゲノムには辿り着けないと結論する。そうして2019年には人工合成大腸菌が作成されるのだが、その研究が終わる前にゲノム編集技術からクリスパーキャスナインが登場している。

これにより学生にも使える程容易になった遺伝子改変は、農畜産物の改良、遺伝子治療再生医療に応用研究も進んだ。

そこからもう一段階進めたのがクリスパーをゲノムに挿入するアイデア、つまり細胞に自分自身を編集する能力と、集団へ広がる能力を与えることだった。

これはよく言われるマラリヤの根絶や動物の駆除による自然保護、蚊を生物兵器にしたてることも出来れば、一国の農業を壊滅させる事も出来る。そして未知の病原体を作ることも。。。実際旧ソビエト抗生物質を投与されると活性化するペストを作った人物へのインタビューが登場する。

ソ連では1973年から盛んに生物兵器が開発されたが、その話しは凄まじい。実際に人工ウィルスが現在の手法とほぼ同じやり方で作られていたが、その技術はソ連崩壊と伴に各地に散る。それから数年、技術は進歩し、現在米国はじめ多くの国で軍事予算が合成生物学に注ぎ込まれている。

そして、その研究成果がどう使われるかは科学者にコントロールする事はできない。

そして、今回のコロナワクチンのm-RNA技術はこの軍事研究の親玉DARPAで開発された。

それをDARPAが多額の資金を提供したのがベンチャー企業のモデルナだった。

そのモデルナとライセンス契約を結んだのがアストラルゼネカと言う事になる。10年前には4人のスタッフしかいなかった会社が、今や・・・

確かにDARPAの一面は安全保障で、そこに陰謀論の入り込む隙があるとは言わない。ただ米国国防総省の戦略としては、コロナ禍が巨大な成功をもたらしたとは言えるだろう。


ね、問題はチンケな話しですよ。

ちょっと生存のセオリーに絡めて話すには絶望すぎるけどw

まぁ、医学の人間観を信じて己の身を預ける社会の方向性がこうなるのは必然の流れだし、環境問題もいろいろ煮詰まってきていて、今更どうしたら良かったか論じたところで仕方ない。

多分今の環境実体や、こうした科学利用の表裏を知っても多くの人は自分の生活圏を切り離して捉えるでしょう。

実際、開発する側も利用する側も、集合的な流れの中なので、彼らもまた自分の意思で動いているとは言いかねる。

そして気がついた時は、人類が人類を滅ぼした後と言うオチが、そのスイッチを押した世代の三百年くらい後に現れるかもしれません。

 

ここからは単なる僕のグチですよ。

 

お付き合いしなくていいです。

 

これまでのコロナに関しては前回書いたのが概ねの感想なのだけど、この先は危惧すべき世界ですね。

自然に於ける人間の身体が、これからの世界にどこまで対応出来るのか、身体の適応する力を奪った世界を人間は自ら作り出そうとしている。

未来への不安や不満は、医学において「生存」と言う視点から観た身体の未知の働きを、小賢しい知識で覆い隠して、それがどんな世界を作るか分からないまま目の前のこの超えてはいけない一線を越えてしまったからでしょう。

合成生物学の話を紹介したのは、多分、武漢アメリカだって言ってる時点で人工的な要素を持っている事は分かっているわけだから、ではこの時点でどの様な技術が存在していたのか?が問題で、ここまでは皆さん多くの方が考えられたと思うんですね。だから今年終わるものが終わらない。もしくは、時間をおいて別の病原体が出てくる場合は大変です。

国産ワクチンを待つ人もいるけど、第一三共の開発したワクチンはモデルナ、ファイザーより強力ですね。でも僕はワクチンが間違ってるなんて言ってませんよ。科学が間違ってるんですから。

だいたい生命を実体の中に存在する筈と考えていたところから、近代医学は間違い続けてきたんです。その責任に無自覚なまま原始時代からやり直すとこまでいくんでしょうか?

皆に等しく同じ反応、同じ効果があると言うのは間違いだと証明されていますが、実際打った人の身体に触れても何がコロナに効くのかチンプンカンプンです。人によって薬のダメージを受けているものがバラバラで、重症化しないと言うのは、ワクチンを打ったと言う安心感分、反応が落ち着いただけなのか?と思っています。ただ、これがどう変化していくのかが分からない。

この先の見えないワクチンは、もう人類の半数が接種してる筈で、これだけ大多数の人間が人工的に変化すると、世間一般の同調圧力とは別に、生きるには打つしかない状況が起こってしまうかもしれない。それが無い事を祈っているのだけど。

そんな危険を握り潰して今進めている事がありますね。今回の騒ぎを世界的規模で利用している業界があります。

とても上手く行っていますね。ゲノム編集食品や、ゲノム薬品などです。この業界を後押しするタイミングを作り出すにはあまりにも良いタイミングでコロナ禍が起きました。

まぁ好きにすれば良いのですが、怖いのは他の生物、植物の遺伝子を人為的に変える事です。これはしっぺ返しを招きます。

それにシベリアの凍土から出ているウィルスも生態系に影響してくるでしょうし、自然界が文明を排除しないように人間が変わる事(AIではなく)を祈るしかありません。懸念はいろいろあるけど、こうしたパンデミックの後は注意する事もあります。他の病の流行や、大きな災害が起きる可能性もあるでしょう。食糧エネルギー問題もありますね。

 

問題の大元は、時代の方向がホモサピエンスから人間性を取り除く方向に向かっている事です。例えばデジタルフォレンジックなんてこれからどんどん拡大するだろうし。だけどそこにある過剰な事実と人間性の排除も拡大していきます。

他のAI管理分野も拡大し、徐々に日常の生活に入り込んでくるけれど、人間は人間性を失う事に抵抗が少なく、管理される事を受け入れる。

それは身体を都合の良い道具として扱えなかったと言う、「身」勝手への無知に降伏してしまったからでしょ。

そもそも現代医学は生きると言う事に対して、身体を物質として解明しようとして見失い、生命を排除したまま発展している状態です。

そしてこの問題は宗教になすりつけたんです。

多くの人は病気になった時、老いた時にはじめて普通に生きていた事を奇跡的な事だと思う。しかし我が身は自分の身体なのに自分の都合を聞いてくれない、身体は自分を悩ませる存在として自然の存在である。と言う事に耐えられない。そこで、専門家と言う外部に管理を任せる。或いは国に管理しろと言い出す。

本来、この自然存在と言う事にどんな見識を持てるのかが、生き方のかなり重い比重になっている筈です。

そして今、我々は自然と言うことを知らずには安穏とした生活は送れないこと、明治以来失ってきた思想を必要としているのではないでしょうか?

 

今回のコロナ騒ぎで改めて思ったのは、「専門家」の意見や科学誌を見ても、人間って思考力自体は小学生くらいから成長しないんだなと言う現実についてです。幼児期に様々な成長があるけれど、成長過程の生活環境、大人や社会の外部に対する生命力の発現の仕方によって通常の能力範囲はほぼ定められてしまう。その幼児的通常装備の思考力に教育と言う環境が更に抑圧を加えて思考方法は変えられなくなる。

社会性を主体にした価値観を幼児期の頭に植え付ける事になんの疑問も持たない生育環境が社会の基盤になっています。

挙げ句の果てには、生後数ヶ月で13本もワクチンを打たなきゃこれから生きて行けませんよと言う思想が生まれる。

幼児の身にもなってみろ!って。ただの厚労省の利権の為じゃないですか。

人間はこの世界でそんなにワクチン打たなきゃ生きられない程、かぼそく弱い生物ですか?

そんな弱い生き物にして誰か得をするんですか?

それが生み出したマスクして手洗いしてワクチン打てば病気になりませんよと言う思想は、世界のこの二年間の推移を見ていればお粗末な思想に思える。

さらに皆んながマスクして手洗いしてワクチン打てば大丈夫!と念仏のように唱えて「専門家」の教義を広める。

だから専門家が甘えてロクに考える事もしないで儲けた補助金株式投資に使うんでしょ。

明らかな幼児教育の失敗です。

・・ヒドイ結論だな( ̄◇ ̄;)